軽カーハイト系専用タイヤのあり方について

 車種としての軽カーハイト系は大人気です。2024年5月の新車販売ランキングでは、軽カー部門でスズキ「スペーシア」がホンダ「N-BOX」に入れ替わりトップを獲得したのは、ちょっと話題になりました。双方ハイト系ですから。

 軽カーハイト系とはいわゆる背の高い軽カー全般を指しています。ただその中でも1,800mm前後をスーパーハイト系。対して1,650mm前後をハイト系と括る考えも見られます。

 スーパーハイト系の代表的車種として、スズキ「スペーシア」、ホンダ「N-BOX」、ダイハツ「タント」、日産「ルークス」など。ハイト系は、スズキ「ワゴンR」、日産「デイズ」、ホンダ「N-WGN」など。

 ここでは双方を併せハイト系として括ります。いずれも明確な基準はありません。取り敢えず背の高い軽カー全般ということで‥

 さて軽カーハイト系タイヤを真っ先に提案したのは、トーヨー「TRANPATH LuK」です。2014年でした。次に投入したのはブルヂストン、2016年の「REGNO GR-Leggera」です。軽カーにも極上性能を謳いました。そして2022年、ヨコハマ「BluEarth-RV RV03CK」が登場します。「BluEarth RV-02CK」の後継です。

 ハイト系は、ミニバンと比較してもトレッド幅に対して車高が高い傾向にあります。縦に細長く、横からの影響を受けやすいことでふらつきや偏摩耗が懸念されます。対応として剛性を高め偏摩耗の発生を抑えます。安定性が向上しライフ向上も期待出来ます。その他諸々専用の利点を搭載します。

 しかしながら、残念これらに続く製品がありません。専用よりも、既存ミニバンタイヤに165/55R15、155/65R14などの対応サイズを設定する手法です。本来持ち合わせている剛性にプラスして、乗り心地との両立も期待される訳です。

 果たして専用がいいのか、それとも共有がいいのかは難しいところです。個人的には専用の得意性を押し上げたいところですが‥

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