タイヤの空気圧チェックは定期的に行いたい(季節でも異なる空気圧)

 タイヤの空気圧変化による体感の違い、一般には相応の数値の変化がないと分からないのでは。極端な話、パンクしていても気付かない人も居る程ですから。私の場合、20kPa ~ 30kPaの変化で何とか感じるレベル。それも自身で調整して事前意識を持ってのこと。このレベルでも感じ難い場合があります。

 しかし、明らかに違いは出ています。コーナーリングやブレーキングなどでアレッ? を意識するようになります。これって安全性にも繋がること。従って空気圧はとっても重要なんです。

 自転車に例えると実感出来そう。空気圧が低いとスピードが出難くハンドルも重いなど走りが思うようにいきません。それと同じことがクルマにも当てはまります。空気圧が低いと回転により変形が増大、更に回転させるにはより大きな力を必要とします。そのままでは片減りや偏摩耗が進み走行性能は低下、燃費悪化、危険性も増します。

 空気は規定値に入れたとしても必ず抜けます。ごくごくわずかな隙間から、またタイヤのゴムを透過するなどして少しずつ漏れているのです。JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)によると1ヶ月に5%程度自然低下するという。また乗用車の4台に1台が空気圧不足だという衝撃の結果も報告されています。

 このままでは新品の享受が受けられなくなります。従って月に1度は必ずチェックし既定値への拘りを意識して欲しい。

規定値を意識する

 クルマにはメーカーが規定する空気圧があります。同時にタイヤサイズも示され、この組み合わせによって最大性能が発揮される、ということです。それは何処で確認すればいい?

 方法は2つ、ひとつはクルマの取説(オーナーズマニュアル)、もうひとつは運転席のドア後ろ側下か、センターピラーの下に貼ってあるラベルです。後者が一般的かな。そこにはサイズ、前輪・後輪の空気圧が表示されています。因みに写真は、前輪240kPa(2.4kgf/cm2)、後輪230kPa(2.3kgf/cm2)です。現在の数値表示はkPa(キロパスカル)、以前はkgf/cm2(キログラム重パー平方センチメートル?)でした。

 触れたように空気は僅かな隙間から少しずつ抜けていきます。ずっと充填しなかったら空気圧不足になる訳です。逆に上回る場合にも弊害があるのでしょうか。以下、双方の不安要素を書き出してみました。

空気圧が低い場合

・ 路面に対してタイヤの抵抗が増大し、燃費が悪化、摩耗も激しくなります。
・ 操縦安定性が低下し安全面で不安が出てきます。
・ タイヤの負荷能力が低下しトラブルの原因となることがあります。
・ 高速走行では変形が進み熱を持ち、最悪バーストの可能性が高まります。

空気圧が高い場合

・ 衝撃吸収が悪くなり乗り心地が悪化。段差では跳ねる感じが強くなります。
・ 接地面が少なくなりグリップ性能が低下、走行安定性などが悪化します。
・ タイヤそのものがちょっとしたことで傷を受けやすくなります。

季節でも異なる空気圧

 通常、走行直後はタイヤ内部の温度は上昇し空気圧は高くなっています。従って測定はタイヤが冷えている状態で行うのが良いとされます。しかし、外気温の違いや直射日光が当たっているなどの状態でも数値に違いが出てきます。

 メーカーでは温度変化と空気圧の変動はほぼ比例する、としています。温度が10℃上がると10kPa高くなり、10℃下がると10kPa低くなる。夏の日25℃~30℃以上で、タイヤが直射日光にさらされると約20kPa、日陰でも約10kPa高くなるそう。

 日本は四季がありそれぞれで気温差があります。冬は比較的暖かい東京、しかし夏は酷暑、年間を通してみると気温差が実は凄いことに。2020年の最高気温と最低気温を見てみましょう。(気象庁データ)

 最低気温が2月に-2.1℃を記録、最高気温は8月で37.3℃を記録、その差は39.4℃です。調べて分かったけれど凄まじい‥ 特に夏の暑さですね。しかもこれをメーカーの空気圧変動指針から単純に当てはめてみると、40kPaもの違いが見えてきます。

 一般に空気圧が少ない場合は燃費の悪化やバーストの可能性に触れていますが、パンパンの過多状態で更に上昇、この時に衝撃が大きい時もバーストの可能性があるという。まぁ稀でしょうけどね‥

 気温差で空気圧の変動があるのは事実です。と言っても都度の数値変動を常に気にするのは大変。そこは通年通し月に1回程度、規定値を目安にチェックすることで相応の状態を保てると思います。

規格違いには注意を!

 タイヤの規格は、日本のJATMA(ジャトマ:日本自動車タイヤ協会)、欧州のETRTO(エトルト:欧州タイヤ及びリム技術機構)=STD(スタンダード) ・ RFD(レインフォース度) / XL(エクストラロード)、米国のTRA(ティーアールエー)などがあります。RFD / XLは同じと考えてよいかと。メーカーではこれらの規格に沿って製造をしています。

 RFD / XLの特徴は、タイヤ内部の構造を強化することで、空気圧をSTD規格対比で高めに充填することができ、同一サイズ(セクション・偏平率・径)のSTD規格より高い負荷能力を発揮できます。

 ただタイヤサイズが同じでも、規格によってロードインデックス(LI)が異なったり空気圧設定にも違いが出てきます。その為に新車装着とは規格が異なるタイヤを装着する場合、その規格に合った適正な空気圧にする必要があります。

新車装着(JATMA規格)215/45R17 87W、指定空気圧 240kPa を、(XL規格)215/45R17 91W XL にする場合

●JATMA規格
215/45R17 LI(ロードインデックス)87 240kPaの付加能力=545kg

●XL規格
215/45R17 LI(ロードインデックス)91 545kgの空気圧=250kPa

 より詳しくは 空気圧別負荷能力対応表-ブリヂストン が比較的理解しやすいかと。

充填に激安エアーコンプレッサーを試す!

 私、昔は足踏み式の空気入れを愛用。購入したのがいつだったか忘れるほど長く使用しましたが、ホースから空気が漏れ充填が思うようにいかなくなりました。これ一般的な自転車用に比べればラクなのですが、それでも足の上下運動はやはり辛く4本入れ終わる頃には足がパンパン。おじおじにはとっても辛い作業です。

 ということで、エアーコンプレッサーを購入。製品は車内のシガソケットから電源を取るタイプ。値段は2,000円弱とかなり安い。電源コードは3m、エアーホースは58cmあります。見た目にはちゃっちい感じなのですが使用感はどうよ?

 作業手順は簡単。車内のシガーソケットから電源を取り本体は外へ。電源コードは3mもありますのでかなり余裕です。バルブにエアーホースの先端をはめ、ねじ込むよう装着します。最後までしっかりとねじ込めば外れる心配はなさそうです。

 本体に搭載してあるエアーゲージが現在の空気圧値を示します。ここから規定値まで充填します。スタートは本体にあるスイッチを入れるだけ。直ぐに稼動を開始します。

 スイッチON! すると・・ガッガッガッ! ガッガッガッ! とうるさい&振動が激しい。本体の振動が余りにも激しいので壊れないか心配になりますが大丈夫。そのまま待てば空気は少しずつ充填され規定値まで完了。

 4本入れ終わり改めて空気圧を測定してみる。先ほどの測定時よりやや少ない? 再度入れ直し今度は規定値通りです。本体に装着してあるエアーゲージがやや曖昧かな? より完璧を求めるなら充填後に別の専用エアーゲージで測定し直すのがよさそうです。

 まぁこのあたりきっちり完璧は微妙という印象ながら、それでもラク! なのは間違いない。体力を使う空気の充填作業は負担です。よってこのレベルでもラク! に作業が出来るのはいい。

ダルマ式のエアーコンプレッサーならもっと楽!

 実はもっと楽を求めた結果、いま頻繁に利用しているのがセルフGSにおいてあるダルマ式の空気入れ、正確には エアキャリア、エアインフレーター と呼ばれるよう。私はダルマと呼んでいます。

 給油後に洗車スペースへ移動、ダルマにあるエアーゲージに現在の空気圧が表示されるのでまず確認。不足していれば+(プラス)ボタンを押して補充、過多なら-(マイナス)ボタンで抜きます。

 特にシーズン変わり、タイヤ交換直後には給油を兼ね必ずこれを利用。作業時に自前のエアーコンプレッサーで一応調整済みながら、より確実性を求めています。最初は戸惑う場合あるかもしれません。でも慣れると便利だしもし可能なら是非利用してみては。

窒素ガスの充填

 窒素ガスは空気と比較してタイヤのゴムを透過し難く、またゴムと酸化反応し難い特性があります。この利点から航空機用やF1のタイヤなどに充填されています。一般用でも窒素ガスの充填により、乗り心地、燃費や操縦安定性の向上そして適正空気圧の維持など、多くの利点が見られると言われます。

 充填はカー用品店などで可能だったかと。サイズにもよりますが16インチで1本800円位だったような‥(曖昧なので詳しくは直接お確かめ下さい)

 空気圧測定はシーズンによる交換時など限られたタイミングでしか行わない人が多いか。でも、繰り返すけれど空気は自然に抜けるので定期的に測定、調整が必要です。理想は月に1回です。

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