国内における電動車の捉え方は電気自動車(Electric Vehicle)、EVのみではない。モーターを駆動に採用したクルマ全般を指すと定義しています。従ってEVは勿論、ハイブリッドやプラグインハイブリッド(PHEV)、燃料電池車(FCEV)なども含みます。
クルマ業界で加速する電動化の流れは普及拡大に向け大きく動いています。しかし、後者への動きが大きく、前者そうEVへはまだ一部であり出遅れ感が強いという。
調べたら2022年のEVの販売台数は前年比2.7倍の58,813台、2009年以降過去最高だった。乗用車全体に占める割合は1.71%で初めて1%を超えたよう。ただEV比率が2割まで高まったという中国などに比較するとやはり出遅れ感がある。
そんな中でも市場の拡大を牽引したのが軽のEVだ。普通車は前年比1.5倍の31,592台、対して軽カーは前年比49倍の27,221台に。EV全体に占める軽カーの割合はそれまでの2.6%から46.3%に上昇したらしい。
こうでありながらも普及が遅れている理由はいくつか。EVはガソリン車に比べ車両価格が高いこと。バッテリーなどの部品が高価であることが原因。また充電インフラが整っていない。ガソリンスタンドのようにすぐに充電できる場所が少ない。そして航続距離が限定されており、充電時間も比較的長いため利便性に影響を与えている、などなど。
タイヤにおいても電動車用タイヤの露出がジワリ増えています。この辺りはメーカーにより微妙な施策になっているかと。ただ海外メーカーではEV、電気自動車(Electric Vehicle)としての位置付けが強化されつつあると感じています。
そもそものEV(電気自動車)は、内燃機関を持たずモーターによって駆動される為、一般的な内燃機関のクルマとは異なる特性を持っています。バッテリー搭載量が大きく重い。エンジンによる振動や排気音がない為、タイヤと路面の接触音がより明確‥
これに対応するのがEV専用タイヤです。その特徴をザックリ以下に示してみます。
1、EVはバッテリーから電力が供給されるため、エネルギーの効率的な利用が求められます。その為に転がり抵抗を低減する特殊なゴムや素材、パターンデザインが採用されています。
2、内燃機関の振動や排気音が無い為に、タイヤと路面の接触音がより明確に聞こえます。この対応としてノイズを低減するための特別な設計が施され、車内の静音性を向上させます。
3、モーターによるトルクが瞬時に発生するので、タイヤは高いトルクへの対応能力が求められます。しっかりとグリップすることで効率的な駆動力を伝えるように設計されています。
4、バッテリーの重さにより一般的なクルマよりも重い傾向にあります。その為に耐久性が高く、長寿命を謳う設計になっています。
こんなところ。EVの性能や効率性を最大限に引き出すために設計されており、要件に合わせて開発された専用です。但し、高価になる場合が多く、これはマイナス点と受け止めます。
しかしながら、走行距離の向上、静粛性、耐久性などのメリットを考慮すると、コストに見合う価値があると捉えるべきかも。
因みに専用を謳う製品を挙げれば、ミシュラン「PILOT SPORT EV」、スポーツカーユーザーが求める安全性能とドライビングする悦びを失わずに、電動車特有の性能に適合させた。「e・PRIMACY」はプレミアムコンフォートとして、モーター走行時の静音でも快適な運転環境を提供します。
アジアンタイヤならNANKANG「NEV-1」、ターゲットにするのはEV、ハイブリット、そして高い静粛性を求めるユーザーだという。など‥