ECOPIAに対するブリヂストンの変化 新たな展開あるのか?

 ブリヂストンの「ECOPIA」は、言わずと知れた低燃費タイヤブランドです。市販に留まらず、新車装着にも冠され重要な役割を担います。名前の由来は ECOLOGY(エコロジー) と UTOPIA(ユートピア)、これを組み合わせ「ECOPIA(エコピア)」です。

低燃費タイヤブランドの筆頭

 ブランド構築は1995年の「EP01」から。タイヤの安全性を保ち、転がり抵抗低減を追求し、製造段階でもCO2排出量の削減を意識しました。2010年には「EX10」が発売されます。2012年には運動性能への期待を持つ「Playz」ブランドが「ECOPIA」に取り入れられ、「ECOPIA PZ」シリーズとして、実質的に「Playz」の低燃費タイヤ化が実現しました。

 「ECOPIA」にとって決定的なポジションを得ることになったのは、2012年に低燃費性能とウェットグリップ性能で最高グレーディングを獲得した、業界初の「AAA/a」である「EP001S」が投入されたこと。これにより最高レベルの信頼を手にしたのです。更に2014年には「EX10」の実質後継となる「EX20シリーズ」が登場します。

 「ECOPIA」として現在まで4世代を経たことになります。1世代が1995年-2000年、2世代が2002年-2008年、3世代が2009年-2010年、そして4世代が2011年-2014年。更に‥

 メインブランドとして構築してきた「ECOPIA」ながら、2016年シーズンから変化が見られます。そう、「ECOPIA」に取り入れられた「Playz」が、「Playz PXシリーズ」として再投入。「ECOPIA」ブランドを冠せず以前に戻ったことは大きな意味を持つ、と考えます。

 その意味は展開の限界です。全てでは無いけれど取り入れた規模の大きさにより「ECOPIA」内での差別化に窮するシーンが見られます。カテゴリーによるブランドの専用化こそ理想的展開だと思います。

 そう考えると低燃費タイヤへ傾倒する当初の概念を尊重、コンフォートを主眼に一部ミニバンなどに抑える展開がいい。

 ラインアップはコンフォートに「EP001S」、2017年発売の「ECOPIA NH100」、「ECOPIA NH100 C」を。ミニバンは「ECOPIA NH100 RV」と「ECOPIA EX20C TYPE H」が配置されます。

 そして現状は「EP001S」維持。しかし、2022年2月に「ECOPIA NH100」シリーズの後継として「ECOPIA NH200」「ECOPIA NH200 C」が投入されました。ミニバンは後継無しですね。当初の勢いは正直無いかな‥ しかしながら、一時代を築いた功績、そのイメージ定着は確実に実現しています。

 正直かつて程の注目はないかと。その点でブランド末期の印象が‥ ここは新規一転、としつつもコンフォートに拘る新たな施策が欲しいところです。

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